私立男塾 VS 魁!!男塾 どっちが男塾を名乗るに相応しい漫画か!?

どうも、画次郎です

今回は、本当に「男塾」を名乗るにふさわしいのはどっちだ?

という事について語りたい!

「男塾」と聞いて多くの人が思い浮かべるのは、

宮下あきらの「魁!!男塾」だろう。

魁!!男塾 第1巻

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スパルタ教育、理不尽、友情、死闘…

ジャンプ黄金期を象徴するワードが満載の作品だ。

しかし実はその4年前、

もうひとつの「男塾」が別雑誌で先に誕生していたことをご存じだろうか。

それこそが、松田一輝による「私立男塾」(1981〜1983)。

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(画次郎も最近まで、過去にこんな漫画があったことなんて知らなかった)

今回の記事では、このふたつの男塾をガチ比較。

そしてどちらが「男塾」を名乗るのにふさわしいのか?

独断と偏見でレビューしていきたい。

「私立男塾」史実×フィクションを絶妙にミックスした静かに熱い教育物語

まず「私立男塾」だが、こちらは幕末が舞台の漫画。

1981〜1983年に小学館の少年ビックコミックに連載。

鍋島藩の下級武士に生まれた少年・宮本大気が、

進学塾「私立男塾」で学問・語学・異国の文化を学びながら成長していく物語だ。

異国文化・語学・思想・技術など、

当時の日本がまさに西洋文明を目の当たりにして混乱する転換期を背景に、

少年たちが「武士の時代から未来へ進む若者」へと変わっていく過程が丁寧に描かれている。

教師・藤丸鉄心の型破りな教育方針や、

大気が異文化と向き合いながら成長する姿は、

まるで史実を読んでいるようなリアリティがある。

幕末の史実とフィクションのバランスが絶妙で、学びの要素すらある。

これは個人的に大きく推したいポイントだ。

しかし、残念なことに

突然の連載打ち切りになったのか

まだまだ面白い物語が展開されそうな状況で

最終回が急に訪れてしまう。

画次郎としては、途中から出てくる黒頭巾の男がホワイト頭巾に変わるところなど

余計なキャラが出てきて話の収集がつかなくなったのでは?

と思うところもある。

「私立男塾」何となく過去の作品としてひっそりとみんなに忘れられていったのであった。

「魁!!男塾」理不尽×友情×死闘が詰まったこれぞジャンプ漫画の塊

続いてジャンプの怪物作品「魁!!男塾」。

週刊少年ジャンプにて1985年22号〜1991年35号まで連載。

1970〜80年代の校内暴力などの学校問題を背景としつつ

当時の軟弱な男子どもに

「本当の男とは!?」

スパルタ教育・軍国主義ギャグをベースに

強烈なインパクトで物語が始まる。

主人公である剣 桃太郎(つるぎ ももたろう)を筆頭に

富樫 源次(とがし げんじ)

松尾 鯛雄(まつお たいお)

田沢 慎一郎(たざわ しんいちろう)

男塾塾長:江田島 平八(えだじま へいはち)

極小路 秀麻呂(ごくこうじ ひでまろ)

など、序盤からかなりのクセつよの忘れられないキャラが登場しまくる。

連載当時、画次郎の大好きな漫画の一つだったが

途中から完全にバトル漫画へ転身していく。

初期はとにかく面白い。

理不尽すぎるシゴキ、謎の修行法、そして意味不明なテンション。

「こんなのどう考えても無理だろ!」というツッコミどころ満載の狂気が魅力だった。

だが、バトル漫画に完全移行してから、面白さが失速したと感じる読者は多いのではないか。

敵キャラのインフレ

技のインフレ

「死んだと思ったら生きてた」の無限ループ。

良くも悪くもジャンプ的な「盛りすぎ」が増えていき、初期の独特なギャグ×軍事風味の空気が薄れていくのだ。

どちらが「男塾」の名にふさわしいのか?

タイトルや認知度だけを見ると

「魁!!男塾」の方が圧倒的に有名で、

一般的な「男塾像」もこちらで形成されている。

しかし、作品の本質で比較してみると話は変わる。

私立男塾は「史実と成長を描く物語」として誠実

史実をベースにしつつ、主人公が異文化と格闘しながら成長していく姿にはワクワク感や説得力がある。

特に序盤の身分制度などの理不尽に向き合う宮本大気に心奪われる。

人間としての正義は何か?

教育とは何か?

自分はどんな道を進むべきか?

という問いも深く、

真の意味での男の成長物語→男塾としての役割が成立している。

魁!!男塾は「漫画としての勢い」は圧倒的

初期のテンションは天才的。

後半は好みが分かれるが、それでも少年漫画としてはエネルギーが強い。

ただし、成長というよりは

「とにかくノリと勢いで突き進むエンタメ作品」

の側面が強く、男を育てる塾というニュアンスからは離れていく。

結論:本当に「男塾」してるのは…

個人的な意見では、

「私立男塾」のほうだ!

有名度では圧倒的に「魁!!男塾」。

だが、

「男たちが己の道を探し、学び、成長する物語」

という意味では、「私立男塾」のほうが本質的に「男塾」している。

史実(幕末の文化・価値観)とフィクション(架空の塾教育)をうまく混ぜ合わせ、

少年が青年へと変わる過程を描いた作品。

そこには「学びのあるドラマ」が存在する。

いっぽう『魁!!男塾』は、初期の破天荒ギャグ路線こそ最高峰だったが、

バトル漫画への路線変更後は

「インフレバトル漫画の波に飲まれ、勢いが削がれていった」

という印象を否めない。

個人的総評

  • 物語の深み・テーマ性 → 私立男塾の勝利
  • キャラの濃さ・テンション → 魁!!男塾の圧勝
  • 作品としての一貫性 → 私立男塾
  • 有名度・知名度 → 魁!!男塾(2700万部)

「本当に男を育てる塾を描いたのはどっちか?」

という問いに答えるなら、迷わずこう言いたい。

「私立男塾こそ、本当の「男塾」だったのではないか?」

歴史・文化・教育をベースにしつつ、

少年が成長していく物語をしっかり描き切っている。

ある意味、時代を先取りした「硬派漫画」と言っていい。

読んだ事ない人が大半だと思うが

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