キララ 平松伸二のジャンプ野球漫画  打ち切り最終回 も含む

どうも、画次郎です。

本日はこちらの漫画を紹介していきたい!

キララ (マンガの金字塔)

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平松伸二
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1986年〜87年に「週刊少年ジャンプ」で連載された、平松伸二先生の野球漫画「キララ」

ジャンプ黄金期よりもかなり前の漫画であまり語られませんが、

実は「昭和ジャンプらしい熱さ」がギュッと詰まった一作です。

僕自身がまだ小学2~3年生で

この漫画を読んだ記憶がないです・汗

でも、ジャンプ漫画好きとして

実際に47歳になって読みました!

この記事では、僕・画次郎が実際に読んでみて感じた率直な感想と、作品の魅力を語ります。

「キララ」どんな漫画だったのか画次郎解説!

舞台は 高校野球・東東京予選の決勝。

あと一人で勝利という場面に、なんと銀行強盗が球場へ乱入。

そこで起きた銃撃事件に巻き込まれ、

天才ピッチャー・生沢輝良々(キララ)は、心臓付近に弾丸が残ったまま余命数年の身体に。

ガールフレンドの斉藤奈美は下半身不随に。

という、ジャンプでは異例の超ヘビーな序盤から物語が始まります。

しかしこの悲劇から、2人は動き出すのです。

「もう一度スタートラインに立つために」

キララの余命設定が、作品のすべてを熱くする

輝良々は16歳にして、

「弾丸の毒が回るため、数年以内に死ぬ」という宣告を医師から受けます。

それでも彼は腐らない。

むしろ、

「奈美を励ますために、自分もゼロから挑戦する」

と、不良の巣窟・柴虎高校に転校し、廃部寸前の野球部から甲子園を目指す決断をします。

この「命を燃やす姿勢」が本作最大の魅力で、今までの野球漫画にはちょっとない設定で

令和の時代になって読んでも

「お!」と思わせる仕掛けです。

奈美のリハビリも泣ける。

奈美はテニスの天才少女。

夢は「ウィンブルドンで優勝」。

絶望してもおかしくない状況なのに、彼女は泣きながらもリハビリを続けます。

歩けなくても夢を諦めない

直向きな姿勢がおじさんの心を打ちます・涙

輝良々を恨みつつも陰ながら応援します。

柴虎高校の野球部員が、とにかくクセ者揃い!

平松伸二作品らしく、キャラが濃すぎる(笑)

柴虎高校は 「関東一の極道高校」と言われ、野球部は完全に崩壊状態。

そこへキララが殴り込み、次々と個性的な仲間が加わる。

●山田一郎

真面目すぎてイジメられるが、キララの球を受けるためキャッチャーに。

●本田今日子

転校生のキララに恋する女子高生。野球部のマネージャーだったのに、部員が足りないのでいつの間にか部員に!

(昭和ならではの強引な設定)

●赤木純

高校生にして雀荘オーナー。輝良々の一学年上の先輩。

子供ができた(!)と知り、一瞬で真人間に転生して甲子園を目指す。

●座門寅次郎

柴虎高校3年生・キャプテン。モデルは完全にキラー・カーン(笑)

●その他、柴虎高校野球部員

プロレスネタのキャラ(藤波辰馬・長州力也など)が平然と出てくるのも昭和ジャンプらしさ100%。

●そして敵校・竜国高校

こちらも極道高校で、平松節全開の迫力。

包帯ぐるぐる巻き男やオカマ・顔面傷だらけの強面などなど迫力全開。

■この漫画の魅力は設定の重さと平松伸二の熱血の融合

「キララ」は次の3つの要素が絶妙です。

①天才投手の余命設定→熱さの説得力が段違い。

②不良高校を野球部として再生させる王道ジャンプ展開→読者の少年心に火がつく。

③奈美との絆→「背負っているものの重さ」が、同年代になると深く理解できる。

実際、今読んでも「設定」は面白い!

あとは細かい部分の描写に昭和の強引さを感じる。

そんなヤツおらんやろー

で少し興醒めしてしまう箇所がある。

その辺をもっとリアルに描写して欲しかったなぁ〜と思う。

正直な感想:短期打ち切りに納得ができる

「キララ」は全15話という短命連載でした。

(竜谷高校との練習試合が終わって、すぐに甲子園出場が決定していきなり終わる)

余命宣言を受けた天才ピッチャーが甲子園を目指す

という設定までは良かったが

柴虎高校に転入してヤンキー漫画の要素が強くなったこと

竜谷高校との練習試合が非現実的な野球漫画になっていったこと

など

この「キララ」という漫画は

野球漫画なのか?

ヤンキー漫画なのか?

少年少女の読者が混乱してしまったことが

不人気の原因になったのかもしれません。

今までも何本も「ジャンプ打ち切り漫画」を読んできたが

平松伸二先生しかり、ゆでたまご先生しかり、

一度、ジャンプで人気を獲得した作者でも

二度目の成功は、とんでもなく難しいだなと思います。

そう考えると

Dr.スランプ→ドラゴンボール

と立て続けにメガヒットさせた鳥山明氏の凄さが浮き彫りになる。

まとめ

「キララ」は知名度こそ高くありませんが、

内容の独特さ・濃さでは

80年代ジャンプでも屈指の作品じゃないでしょうか

この忙しい現代社会において

1巻でサクッと読める漫画として

なかなか読み応えはありました!

ジャンプらしさと平松伸二らしい濃さが見事に融合している作品です。

未読ならぜひ一度手に取ってみてください。

キララの「命を燃やす野球」に、胸が熱くなるはずです。

では、また!

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